Yoshikawa Mae from India 吉川めいのほぼ月イチ インド発見記
[08月]プージャのお部屋
インドでは、各家庭に「Puja Room」(プージャルーム)という、祈りの儀式を行うためのお部屋があります。
これは、私が最も大好きなインド文化のうちの一つです。
インドという国の人々は、とても信仰深いことで知られていますが、神聖な存在を崇めることが文化的に根付いていることが、家のデザインからもわかります。


プージャの儀式は、ヒンズー教のものだと言えますが、その本質は宗教に留まらないと私は解釈しています。
プージャの儀式では、ヒンズーの神々たちを讃えるさまざまな方法を使いますが、それはすべてエネルギーの向上のためであり、精神の次元のこと。
大切なのは、どの神様を崇めるかではなく、いかなる方法であっても、人々(自分)の存在の謙虚さを覚え、そのことを通して自分の中の本質である神性を忘れずに暮らす、ということだと思います。


プージャの儀式では、霊的な存在(エネルギー)を喜ばせるために、お香やマントラ、そして灯火などを使います。
お香やマントラ、そして灯火は、すべて形を持たないもの。
香りや音の響きのバイブレーション、そして灯火の光は霊的な世界につながりやすいものだとされています。


各家庭にあるプージャのためのお部屋は、こうして自分と、そして自分の住まいのエネルギーにつながることなので、室内で火を扱っても安全であるよう、石やタイルのつくりであったり、煙が溜まりにくいように窓がついていたりします。
また、プージャの儀式を行うために、そして中で座って瞑想するために、相応しいVaastu(ヴァーステゥ=インド式風水)を考えて作られています。

私の友人Sが家庭でプージャをしている様子を写させて頂きました
私の友人Sが家庭でプージャをしている様子を写させて頂きました



この日は、特別なお祭りの日だったので、いつものお香や灯火の他、ココナッツも用意していました。
表面だけ見ると、「ヒンズー教徒が何か儀式をしている」ようにしか見えないかもしれませんが、現地の文化に触れ、それが何を象徴として、どのような効力があるのかを体験してみると、その本質的な意味が少し見えてくるような気がします。
それは、一日の中で、心の内において静かな神性に触れる、スピリチャリティの窓口のような場所。
心の内では、国柄も、ドグマ的な宗教の形も、性別も、何の境もなく、ただただ自分の内で、目に見えない大切なものを思い出す機会になるのだと思います。