Yoshikawa Mae from India 吉川めいのほぼ月イチ インド発見記
[12月]グル
ヨガやアーユルベーダなど、古代インドに伝わる伝統が日本や西洋において広まった今、「グル」という言葉をよく耳にするようになりました。日本語では「恩師」と訳されるこの言葉。ヨガの世界では特に、「知恵を伝授してくれるインドの大先生」というイメージが強いかと思います。

「グル」の存在は、インドのカルチャーにおいても必須で、「知識を分け与える者」という意味を持ちます。グルから弟子へ、伝統を代々と受け継ぐことを、Guru-Shishya(グル-シシュヤ)と言います。グル-シシュヤとは、グルから弟子へ脈々と受け継がれている知恵の伝達関係のことを指す言葉です。

「グル」という言葉は、今でこそ広い意味でティーチャー(先生)という意味で使われるようになりましたが、本来、インドに根付いているヒンドゥー文化において、「グル」とは自己啓発の道で真我についての知識を伝えることができる、ガイドのような存在のことを言うものです。「無知」とは、「自分が気づいていない、ということにも気づいていない」という状態のことを言います。
従って、無知という暗闇に、光を照らし、弟子は導いてもらうにはグルの存在が重要だとされています。

グル-シシュヤの関係において、弟子には敬意、コミットメント、献身、そして忠実といった要素が求められます。自己啓発や悟りといった深く内面に関わる道に関して、グルは、弟子の準備が整っていないとガイドすることができません。そのため、弟子にはこのような要素が必要不可欠なのです。
ヒンドゥー文化を代表するバガヴァッド・ギーターやラーマーヤナといった聖典には、クリシュナ神とアルジュナ、ラーマ神とその使いのハヌマーンなど、グル-シシュヤとの聖なる関係がたくさん記されています。

 
さて、今年も師までも走らせてしまう、師走の季節がやって参りました。大切な一年の締めくくり月。みなさんも体調などを崩されないよう、くれぐれもご自愛くださいね。